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2021年12月20日更新

kokugakujin #4

日本を学んでこそ、世界へ自分を発信できる

Q 子供の頃は、どんなお子さんでしたか?また、どのような夢を持っていましたか?

 故郷は広島です。幼稚園児の頃、出勤する父親の自転車に乗って通っていました。毎朝、途中の店でパラソルチョコレートを買ってもらうのが嬉しかったことを覚えています。店のおばさんからはチョコレート坊やと呼ばれていたんですよ。両親は共働きでしたから、小さい頃から鍵っ子でした。小学校時代は水泳に熱中していて、1964年の東京オリンピックの水泳競技を先生と友達と一緒に教室で見たことを今でも鮮明に覚えています。小学校の先生は厳しい人で、国語で新しい単元に入ると出てくる漢字の熟語を調べさせるといった少し難しい課題を出されるのですが、今でいう調べ学習ですから確実に身に付いたように思います。その経験から、全校生徒に話をするとき、中学生に合わせて内容や言葉のレベルを下げることはしないようにしています。生徒たちは分からないことは調べるし先生方に聞くことも出来る。子ども扱いされないことが嬉しいようです。
 高校1年時の模擬試験の後、数学の先生から「國清は数学が出来るね」と褒められたことが大きなきっかけになって、数学に力を入れるようになっていきました。当時の夢は、造船所が多い広島というのもあって、造船技師になるために大学へ行って造船工学を学ぼうと考えていました。ちなみに、中学生の頃までの夢は建築家でしたが…。

Q 大学生時代は、どんな学生生活を送りましたか?

 大学を選択する際に、広島にこだわらずに県外へ出て学んだ方が良いと母親から背中を押されて、東京理科大学の数学科へ入学しました。1年時の授業では、先生が黒板に書いたことを夢中でノートに取っていた覚えがあります。理科大は1年から2年に上がる時に関門科目があり、単位を取得しないと進級できない制度でしたので、必死に勉強しました。
 課外活動は、中学と高校の6年間を陸上部で過ごしたのち、大学では弓道部へ入部しました。海が好きだったのでヨット部へ入りたいとも思ったのですが、費用がかさむのはどうかと躊躇して、弓道部のドアを叩きました。1年次の終わり、新人戦に向けた最後の練習日に、風疹に罹ってしまい、新人戦の出場をあきらめ、一人で練習場を後にしたことは、忘れられないほろ苦い思い出です。
 教員になろうと考えたのは、同じ数学科で弓道部の友人が教員を目指していたということも大きな理由です。当時、弓道部は日頃から大学の学生課にお世話になることが多く、そのご縁で、学生課の方から久我山高校への就職を打診されたことがきっかけで、今に至っています。

Q 國清校長が現在取り組んでいることは何ですか?

 今、動き始めていることの一つは、文化祭や体育祭の内容を生徒自らが今まで以上に考えて主体性を持って実施するということです。これに関しては教員たちの共感も得ながら前に進んでいます。生徒の提案に真剣に議論する教員の姿もしばしば目にします。コロナ禍であっても文化祭の実施計画を生徒たちが主体となって試行錯誤しながら取り組んでいます。

Q これからチャレンジしてみたいことはありますか?

 これから進めていきたいもう一つのことは、部活動に関することです。久我山には、強化クラブというものがあります。野球、サッカー、陸上、ラグビー、バスケットボールの5つのクラブがそれです。強化クラブは、全国大会を目指し、さらには優勝も視野に入れています。強化クラブとそれ以外のクラブでは、さまざまな面で差ができてしまうことは現実としてあります。ただ、久我山は中学と高校の6年間一貫教育を行っている学校ですから、その特色を活かして縦の繋がりを強化したクラブ活動に取り組んでいきたいと考えています。例えばテニス部の高校3年生が中学1生にラケットの握り方を教え、球出しをして基礎から指導することができれば、生徒たちの関係性がさらに深まると思いますし、スポーツの実力が向上すると共に人としてもレベルアップするのではないでしょうか。それは生徒会活動にも通じることです。中学生徒会と高校生徒会を一つの組織にして縦の繋がりを大切にしたものをつくりたい。体育祭も中学と高校が一緒になったイベントにすれば、より楽しいものになるのではないかと思っています。中高一貫教育の良さを、もっともっと活用したいと考えています。
 ちなみにプライベートでチャレンジしたいのは、大学時代に果たせなかったヨットです。いつかはセーリングをやってみたいですね。

Q 國清校長が大切にしている信条は?

 「人間万事塞翁が馬」という人間訓があります。禍と福は糾える縄の如しで、何が幸せにつながるかはわかりません。
 そのままなのですが、物事の結果について、安易に喜んだり、悲観したりしないように心掛けています。もちろん、そこまで達観できませんから、喜んだり、落ち込んだりします。でも、それを長く引き摺らないようにと、心掛けています。

Q 國清校長が考える國學院らしさ(KOKUGAKUJIN)とは?

 願っているのは、國學院の特色を活かした教育をもって、それを身に付けた人材が育っていってほしいということです。今、國學院は世界に向けて日本の文化を発信する拠点になることを目指し、実践しています。そのためには国内のことをきちんと学んで、その根幹にあることにも目を向けるという本来の大学の立ち位置を崩さないことが大切だと思います。國學院で学んだ人たちには、能や歌舞伎といった文化的な素養も普通に身に付けて社会に出て活躍してほしい。日本を深い部分で分かっているからこそ、世界に向けてこの国の良さや特色を話すことができ、自身を理解してもらえるのだと思います。

國清 英明

國學院大學久我山中学高等学校 校長

広島県出身
東京理科大学理学部卒業
1979年4月より國學院大學久我山高等学校数学科専任講師として着任し、1980年に専任教諭。2016年から2019年まで副校長を務め、2019年4月に校長に就任。現在に至る。

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